学生時代からの古い友人であるMさんと久しぶりに食事をしました。大学1年生の時から、別の大学だった彼女と一緒に「歴史科学研究会」なるものに入り、男子学生ばかりの中、女子学生二人、必死で勉強して議論をしていたときからの長いおつき合いです。
Mさんは卒業後、ご縁があって沖縄に渡り、そこで結婚しました。東京育ちで勝気な彼女は、同じ日本とはいえ文化も伝統も歴史も違う沖縄で、「夫婦別姓」を名乗り、葛藤しながらもがんばって仕事と子育てをしてきています。沖縄で生まれた最初の子どもは、今年で高校2年生になりました。
Mさんが東京に来ていたのは、急に入院することになったお母さまの看護のためでした。沖縄から駆けつけ、検査と入院に付き添って、数日を東京で過ごしているというのです。
「お互い、親のことを考える年齢になったね」
「そうよ。そんな時期になっちゃったね」
私の両親も高齢になり、認知症の父のことでも毎週母に電話をして、「元気なの」と確認をしています。Mさんのお母さんは東京にいて、彼女は沖縄、私は東京にいますが、実家は岡山で、それぞれ、「離れているのがつらいよね」とため息をつきました。
高齢になった親のことで、これから心配することが増えてきました。遠いためにすぐに駆けつけることができないということなどがつらいものですが、それでもこれから長丁場、じっくりと構えていかなければなりません。
「長丁場になるね」
「そうよ。だから時々息抜きをしながらやってかなきゃ」
親のことをひとしきり話した後、話は彼女の仕事のこと、私の仕事のことに及びます。最初に出会ったとき、私は18歳、彼女は19歳。20年以上になる長い友人関係を振りかえり、それぞれの人生の軌跡をたどろうとすれば、とてもとても1日では終わりません。
そんな大切な友人と時間を過ごすことができて、ほっとしたひと時でした。
久しぶりの昼食
自分と相手と
先日、往復10時間をかけて、ある北部の街でアサーティブネスの講演会を担当してきました。そこで、自分も相手も大切にしたアサーティブネスというコミュニケーションの方法を、ある夫婦の会話を題材として、壇上でお見せすることができました。
“自分の要求を相手にきちんと伝える”という意味においては、例えば家庭内での家事のことについて、「アサーティブに」伝えることはとても簡単です。
「事実」「感情」「要求」「結果」という流れに沿って伝えれば、要求はストレートに伝わるからです。
料理を作ってくれるけれど、後片づけをしないという夫に対して、共働きをする妻が言いました。
「事実」:料理を作ってくれるのはいいけれど、いつも後の台所が汚れている
「感情」:それを見ていると、余計疲れるし、イライラする
「要求」:だから毎回ちゃんと洗ってほしい
「結果」:そうしてくれると助かる
確かに夫は、説得されて「はい、わかりました」と言うかもしれません。しかし、話し合った結果を見てみると、本当にお互いを大事にした対等な関係ができたかというと、そうではないような気がするのです。
アサーティブであることとは、「私」がアサーティブになることと、「相手との関係」がアサーティブになることと、同時進行でなければなりません。
ここで自分ばかりがアサーティブになったとしても、相手との関係性がアサーティブでない(対等でない)とすれば、それは決してアサーティブではないと思うのです。
さて、上記の妻の要求を、アサーティブな関係を作るために変えてみるとどうなるでしょう。
妻:いつも作ってくれて、ありがとうね。本当に感謝している。でもね、作った後で台所が汚れていて、そしていつも私がガミガミ怒ることになってしまって、私も疲れるし、悲しくなるし、せっかく作ってくれたご飯がおいしくなくなってしまうの。
夫:そうか・・・。
妻:私にとっては台所が片付いているということが、本当に大事なことなの。仕事から帰って二人でほっとしたいのに、かえって気持ちが休まらなくなるのよ。
夫:そうか。
妻:あなたにとっては、大したことではないのかもしれない。でもね、台所が片付いていうるということが、私にとっては大切なことだということを知っていてほしい。そして、後片づけについては本当に協力してほしいと思っているの。
どう思う?協力してもらえるかしら。
(ここから話し合いが始まる)
大事なことは、「話し合いを始めることができるか」ということではないでしょうか。
“自分の要求を相手にきちんと伝える”という意味においては、例えば家庭内での家事のことについて、「アサーティブに」伝えることはとても簡単です。
「事実」「感情」「要求」「結果」という流れに沿って伝えれば、要求はストレートに伝わるからです。
料理を作ってくれるけれど、後片づけをしないという夫に対して、共働きをする妻が言いました。
「事実」:料理を作ってくれるのはいいけれど、いつも後の台所が汚れている
「感情」:それを見ていると、余計疲れるし、イライラする
「要求」:だから毎回ちゃんと洗ってほしい
「結果」:そうしてくれると助かる
確かに夫は、説得されて「はい、わかりました」と言うかもしれません。しかし、話し合った結果を見てみると、本当にお互いを大事にした対等な関係ができたかというと、そうではないような気がするのです。
アサーティブであることとは、「私」がアサーティブになることと、「相手との関係」がアサーティブになることと、同時進行でなければなりません。
ここで自分ばかりがアサーティブになったとしても、相手との関係性がアサーティブでない(対等でない)とすれば、それは決してアサーティブではないと思うのです。
さて、上記の妻の要求を、アサーティブな関係を作るために変えてみるとどうなるでしょう。
妻:いつも作ってくれて、ありがとうね。本当に感謝している。でもね、作った後で台所が汚れていて、そしていつも私がガミガミ怒ることになってしまって、私も疲れるし、悲しくなるし、せっかく作ってくれたご飯がおいしくなくなってしまうの。
夫:そうか・・・。
妻:私にとっては台所が片付いているということが、本当に大事なことなの。仕事から帰って二人でほっとしたいのに、かえって気持ちが休まらなくなるのよ。
夫:そうか。
妻:あなたにとっては、大したことではないのかもしれない。でもね、台所が片付いていうるということが、私にとっては大切なことだということを知っていてほしい。そして、後片づけについては本当に協力してほしいと思っているの。
どう思う?協力してもらえるかしら。
(ここから話し合いが始まる)
大事なことは、「話し合いを始めることができるか」ということではないでしょうか。
体感温度はこうも違う
6月、7月は出張が立て続けに続いています。大阪、神戸、舞鶴、宮崎、富山、札幌、大阪、札幌、という調子で、週の半ばも週末もひたすら飛び回る日々。梅雨の空模様とあわせて、体の調子がいまいちすっきりしません。
さてこの季節、出張続きで悩むのは、車内の冷房とどうつき合うのかということです。先日も大阪出張の行き帰りの新幹線ですっかり体を冷やしてしまいました。家に帰ったら、のどがちょっと痛い。これはやばいと思いました。
「冷やしすぎだね。新幹線に乗ったら腰にはホッカイロ、首にマフラーを巻いて」
お世話になっている鍼の先生のところに行ったら、そんなことを言われました。
「はい、気をつけます」
ホッカイロ、とまではいきませんでしたが、それ以来、新幹線に乗るときは必ず厚手のスカーフとレッグウォーマーを持ち歩き、半そで姿のビジネスマンを横目にひたすら暖かくしようとしているわたくしです。
中央線に乗るときは、この時期は必ず4号車。4号車は「弱冷房車」です。この車両ができて以来、本当に助かっています。というのも、国立から東京駅まで1時間弱かかり、弱冷房車に乗らないと、東京駅につく頃には体がすっかり冷えてしまうからです。
東京駅や羽田空港で、その後の旅路に備えてあわててソックスや薄手のジャケットを買ったことは、1度や2度ではありません。
体感温度は人によって本当に違うようですね。
女性ばかりの私たちの事務所でも、熱がりの人寒がりの人がいて、冷房を使わない今の季節、扇風機を回している人と足元にまだ暖房をつけている人がいるという状態です。
もちろん、私は足元暖房派です・・・。
さてこの季節、出張続きで悩むのは、車内の冷房とどうつき合うのかということです。先日も大阪出張の行き帰りの新幹線ですっかり体を冷やしてしまいました。家に帰ったら、のどがちょっと痛い。これはやばいと思いました。
「冷やしすぎだね。新幹線に乗ったら腰にはホッカイロ、首にマフラーを巻いて」
お世話になっている鍼の先生のところに行ったら、そんなことを言われました。
「はい、気をつけます」
ホッカイロ、とまではいきませんでしたが、それ以来、新幹線に乗るときは必ず厚手のスカーフとレッグウォーマーを持ち歩き、半そで姿のビジネスマンを横目にひたすら暖かくしようとしているわたくしです。
中央線に乗るときは、この時期は必ず4号車。4号車は「弱冷房車」です。この車両ができて以来、本当に助かっています。というのも、国立から東京駅まで1時間弱かかり、弱冷房車に乗らないと、東京駅につく頃には体がすっかり冷えてしまうからです。
東京駅や羽田空港で、その後の旅路に備えてあわててソックスや薄手のジャケットを買ったことは、1度や2度ではありません。
体感温度は人によって本当に違うようですね。
女性ばかりの私たちの事務所でも、熱がりの人寒がりの人がいて、冷房を使わない今の季節、扇風機を回している人と足元にまだ暖房をつけている人がいるという状態です。
もちろん、私は足元暖房派です・・・。
「してくれると嬉しい」のワナ
アサーティブトレーニングでは、「相手とまっすぐ向き合う」というテーマで、会話の進め方について、あるガイドラインがあります。
それは、「事実」「感情」「要求」「結果」というポイントに沿って自分の課題を整理し、そして相手にわかりやすく伝えてみようというものです。
「要求」:この仕事を今週末までに仕上げてほしい
「結果」:私も助かるし、嬉しい
などと整理して、それを言葉にして相手に伝えるのです。
ところが、最近どうも妙な言葉の言い回しが気になってきました。
それは、「○○してくれると嬉しい」という言い方です。
先日もある講座でのロールプレイで、部下に仕事のやり方を注意する場面で、「あなたが○○してくれると嬉しいんだけど」と言って注意をしようとする場面が立て続けにありました。
「あなたの仕事のやり方について、こうしてくれると嬉しいんだけど」
「お客様への電話の返事は、こんな風にしてくれると嬉しいんだけど」
はて、本当に相手を注意しているんだろうかと私は首をかしげました。「してくれると嬉しい」というのは、「してほしい」のでしょうか、それとも「私は嬉しい」のでしょうか。
このような言葉の言い回しは、特に女性に見られます。
「○○してほしい」と言うと角が立つ。きついと見られて相手が引くのでは、という思いやり(というよりも自分の自信のなさ)から、「○○してくれると嬉しいんだけど」と言葉を濁して、その結果ソフトに自分の要求を伝えようとしてしまうのです。
「○○してほしいの」と言ったとしても、上から甲高い声で言えばドッカンになり、きつい物言いになります。しかし、威厳のある声で静かに、相手の目を見ながら言えば、要求はアサーティブに伝わっていくと思います。
相手にきちんと要求をするのであれば、「○○してほしい」、あるいは「○○してほしいと私は思っている」とストレートに伝えることが必要です。その結果、相手が「わかりました」といえば、「わかってくれて私は嬉しい」となりますし、「わかりません」となれば、どうしたらいいのか話し合いになります。
「してくれると嬉しい」と言う言い回しは、一見相手を傷つけないようなソフトな表現に聞こえますが、実は自信のなさの表れ、あるいは「私のことを嫌わないで」というメッセージとして受け取られてしまいます。
アサーティブに自己主張しようとしている女性たちに、しっかりと要求を伝えること、相手を建設的に批判することに、ぜひともチャレンジしてほしいと願っています。
それは、「事実」「感情」「要求」「結果」というポイントに沿って自分の課題を整理し、そして相手にわかりやすく伝えてみようというものです。
「要求」:この仕事を今週末までに仕上げてほしい
「結果」:私も助かるし、嬉しい
などと整理して、それを言葉にして相手に伝えるのです。
ところが、最近どうも妙な言葉の言い回しが気になってきました。
それは、「○○してくれると嬉しい」という言い方です。
先日もある講座でのロールプレイで、部下に仕事のやり方を注意する場面で、「あなたが○○してくれると嬉しいんだけど」と言って注意をしようとする場面が立て続けにありました。
「あなたの仕事のやり方について、こうしてくれると嬉しいんだけど」
「お客様への電話の返事は、こんな風にしてくれると嬉しいんだけど」
はて、本当に相手を注意しているんだろうかと私は首をかしげました。「してくれると嬉しい」というのは、「してほしい」のでしょうか、それとも「私は嬉しい」のでしょうか。
このような言葉の言い回しは、特に女性に見られます。
「○○してほしい」と言うと角が立つ。きついと見られて相手が引くのでは、という思いやり(というよりも自分の自信のなさ)から、「○○してくれると嬉しいんだけど」と言葉を濁して、その結果ソフトに自分の要求を伝えようとしてしまうのです。
「○○してほしいの」と言ったとしても、上から甲高い声で言えばドッカンになり、きつい物言いになります。しかし、威厳のある声で静かに、相手の目を見ながら言えば、要求はアサーティブに伝わっていくと思います。
相手にきちんと要求をするのであれば、「○○してほしい」、あるいは「○○してほしいと私は思っている」とストレートに伝えることが必要です。その結果、相手が「わかりました」といえば、「わかってくれて私は嬉しい」となりますし、「わかりません」となれば、どうしたらいいのか話し合いになります。
「してくれると嬉しい」と言う言い回しは、一見相手を傷つけないようなソフトな表現に聞こえますが、実は自信のなさの表れ、あるいは「私のことを嫌わないで」というメッセージとして受け取られてしまいます。
アサーティブに自己主張しようとしている女性たちに、しっかりと要求を伝えること、相手を建設的に批判することに、ぜひともチャレンジしてほしいと願っています。
扉を開いたまま
気がつくと6月。6月に入って1週間以上がたってしまいました。ご無沙汰していたのは、5月末に引っ越しして、同じ市内ですが町の反対に移ってきたという事情がありました。
犬を飼うことにしたのです。犬好きの家族が「どうしても」ということで、契約更新の前に必死で探し、ペット可物件をあちこち周り、そのことでまずひと騒動。そして、引越しそのものでひと騒動。今度はどの犬にするかで、またひと騒動。今はやっと落ち着いて、わんちゃんが自宅にやってくる日を心待ちにしています。
大学生になって上京してから、実は6回くらい引越しをしています。最初は小さなアパートで、それから姉と暮らすために都心へ、姉が結婚したので再び大学のある町へ。20代はアパートを引き払って海外に飛び出し、その間荷物一つで各国を転々としました。帰国してからは、ある家族と一緒に共同生活をして、その家族に生まれた子どもの子育てのために、再び引越しをしました。
引っ越すたびに、「もう引越しはいやだ」と思うのですが、何年かすると、私の中でまた、「どこかにふらりと行ってみたい」と体の芯が動き始めます。今がマンションの買い時よ、といわれながらも、もしかするとまた海外に行くかも、と思うと、どうしても手が出ないのです。
ちなみに今度のマンションは、見晴らしのよい4階で、大きなテラスがついています。1軒分はあるかと思われるそのテラスで、今度はガーデニングを楽しみたいと、少しずつ花や木をそろえているところです。
きちんと計画を立て先を見越して行動する私の性格ですが、こと「どこに住むのか」ということに関してだけは、あえて先が見えないようにしています。今の“天職”の先に、私の人生はどのように続いているのかしらん、と、ふと思うこともあります。
先の扉を開いたまま、今の生活を楽しむことにいたしましょう。
犬を飼うことにしたのです。犬好きの家族が「どうしても」ということで、契約更新の前に必死で探し、ペット可物件をあちこち周り、そのことでまずひと騒動。そして、引越しそのものでひと騒動。今度はどの犬にするかで、またひと騒動。今はやっと落ち着いて、わんちゃんが自宅にやってくる日を心待ちにしています。
大学生になって上京してから、実は6回くらい引越しをしています。最初は小さなアパートで、それから姉と暮らすために都心へ、姉が結婚したので再び大学のある町へ。20代はアパートを引き払って海外に飛び出し、その間荷物一つで各国を転々としました。帰国してからは、ある家族と一緒に共同生活をして、その家族に生まれた子どもの子育てのために、再び引越しをしました。
引っ越すたびに、「もう引越しはいやだ」と思うのですが、何年かすると、私の中でまた、「どこかにふらりと行ってみたい」と体の芯が動き始めます。今がマンションの買い時よ、といわれながらも、もしかするとまた海外に行くかも、と思うと、どうしても手が出ないのです。
ちなみに今度のマンションは、見晴らしのよい4階で、大きなテラスがついています。1軒分はあるかと思われるそのテラスで、今度はガーデニングを楽しみたいと、少しずつ花や木をそろえているところです。
きちんと計画を立て先を見越して行動する私の性格ですが、こと「どこに住むのか」ということに関してだけは、あえて先が見えないようにしています。今の“天職”の先に、私の人生はどのように続いているのかしらん、と、ふと思うこともあります。
先の扉を開いたまま、今の生活を楽しむことにいたしましょう。